特集 新型コロナウイルス感染症—保健師の活動を記録する
【現場からの報告】
—[コラム]—この機会に教員と地域のパートナーシップを発展させたい
山本 則子
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1東京大学大学院医学系研究科高齢者在宅長期ケア看護学分野(地域看護学兼担)
pp.649
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201481
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社会にとっての人的資源
看護系大学の教員は,もちろん学生教育と研究に第一の責任を持っているが,教員の保健師・看護師としての技能は社会にとっての1つの人的資源と捉えることもできるのではないか。いざという時の人的資源のリザーブ(予備)として,自然災害など非常事態には役割を持つべきではと,以前から考えていた。今回,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い,日ごろから保健師教育でお世話になっている文京保健所の様子を聞き,これは何とか応援できないだろうか,と考えた。
幸い,東京大学は以前から文京区と相互協力に関する協定を結んでおり,多様な形での協力体制を最小限の手続きで進められる状況が整っていた。文京保健所には学生教育で大変お世話になっており,教員とざっくばらんにコミュニケーションできる保健師の方々がいた。
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