特集 外来マネジメント
【各論】
【コラム⑤】禁煙—タバコに対する誤解を解き,喫煙をしなくても生活ができるという認識をもたせる
清水 隆裕
1
Takahiro SHIMIZU
1
1敬愛会ちばなクリニック 健康管理センター
pp.164-167
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900655
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種々の社会的事情などから対策が遅れている日本では,いまだ,例えば「喫煙者が減少しているにもかかわらず,肺がん死者数が増加している,すなわち,喫煙と肺がん死は関係がない」などという論を支持する者もいる。このような誤解が生じる背景には,喫煙の開始から各種疾患の発症までには数十年のタイムラグがあり,喫煙者の減少が各種疾患の減少に寄与するにもそれなりの時間がかかることすら理解されていない実情があるのではなかろうか。
日本のタバコ消費のピークは1996年(平成8年)の3483億本1)であり,そこから20年あまりを経た現在は,まさに喫煙関連疾患の発症者・死亡者がピークを迎えている時期と考えられる。
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