巻頭言
「平等と参加」について
石田 肇
1
1日本医大理学診療科
pp.675
発行日 1981年9月10日
Published Date 1981/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104602
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今年は国際障害者年にあたり,国民一般が障害者に関心を持ち,福祉とは一体どのような事であろうかと真剣に考える機会が与えられたことは幸いである.しかし一方,例のごとく今年のみでお祭り騒ぎが終って,何も得ることがなかったという危惧も持つものである.「平等と参加」ということが大きなスローガンになっているが,ひっくりかえせば,障害者を差別し,いかに不平等でいかに社会生活に参加する機会が少なかったかを物語るものである.福祉にとって大切なことは,社会を組み立てている一員として,障害者も生き甲斐をもって社会生活に参加できるようにすることである.
社会が円滑に発展するためには少なくとも次の四項目が果たされねばならない.
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