特集 肝胆膵
【各論】
10.急性膵炎—エビデンスの確立したマネジメントを「取りこぼしなく」かつ「遅滞なく」行っていく
加藤 新
1
Shin KATO
1
1北海道大学病院 消化器内科
pp.741-752
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900595
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日本における急性膵炎の発症頻度は,年当たり49/10万人で増加傾向を示しており,男女比はおおむね2:1である1)。急性膵炎は時として致死的な転帰をたどり得る病態であり,死亡率は2.1%,重症例では10.1%と報告されている2)。それ故,適切な診断と病態把握,早期の必要十分な治療介入が重要である。急性膵炎を疑う症例を目の前にした際,まず考えるべきは成因の推定であり,特に胆石性膵炎の成因診断はその後の内視鏡的処置を含めたマネジメントに直結する。
本稿では症例をもとに,急性膵炎のマネジメントについてまとめる。
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