Japanese
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特集 精神薄弱
精神遅滞の成因と診断
Origin and evaluation of mental retardation
佐々木 正美
1
Masami SASAKI
1
1神奈川県児童医療福祉財団・小児療育相談センター
pp.253-265
発行日 1976年4月15日
Published Date 1976/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101195
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あらゆる生物の発育や発達は,遺伝と環境両因子によって決定づけられる.精神遅滞(mental retardation)の成因を考えようとする場合の環境には.胎生期・周産期・乳幼児期それぞれに,感染,外傷,放射線被爆,栄養障害など生物学的なものから,社会的,心理的なものまで種々多様であり,さらにこれらの因子が相互に密接に関連し合って,個々の症例の精神遅滞の状態をつくりあげていることが多く,必ずしも成因を一つに確定ないし推定し得ないことがしばしばある.
一方精神遅滞の診断は.現在の状態と成因の診断に基づいて,それから先の保護,治療,教育,訓練などの方法と可能性が検討され,予後に関する診断に至ってその過程を終えることになる.
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