特集 肝胆膵
【各論】
【コラム⑧】膵癌をいかに疑うか—着目すべき臨床所見から早期診断プロジェクトの最前線まで
南 智之
1
,
花田 敬士
1
Tomoyuki MINAMI
1
,
Keiji HANADA
1
1広島県厚生農業協同組合連合会 尾道総合病院 消化器内科
pp.754-759
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900596
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膵癌は,数ある悪性腫瘍のなかでも非常に予後が悪いことで知られている。切除不能な進行期で発見・診断される場合が多いことが,その要因の1つと考えられる。進行するまで自覚症状に乏しく,症状発現まで待っていては,切除可能な段階での診断は困難といわざるを得ないのが現状である。こうした状況下で,膵癌を早期に診断することを目的としたアプローチが広島県尾道市から始まり,日本各所に広がりつつある。本稿では膵癌における疫学的事項をはじめ,早期診断のために着目すべきポイントや注意点,さらに筆者らがかかわる尾道プロジェクトを含め,膵癌早期診断への取り組みについても概説する。
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