特集 腎疾患
【慢性腎臓病(CKD)】
【コラム】腎移植後患者の入院診療—ホスピタリストが理解しておくべき基本的な考え方
塚原 知樹
1
Tomoki TSUKAHARA
1
1豊見城中央病院 腎臓内科
pp.227-232
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900412
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あなたは腎移植患者を診療したことがあるだろうか?米国と違い,現在わが国では腎移植患者の診療は移植外科医が行っており,腎臓内科など,内科医が関与している病院は数えるほどしかないのが実情ではないだろうか。しかし,日本の腎移植件数は増加し続けており(2011年で1601件,前年比117件増)1),あなたの病院に腎移植患者が救急搬送されたり入院するかもしれない。あなたが彼らの内科管理を担当するかもしれない。
本稿では,腎移植患者の入院診療において知っておくべきことを概説し,モデルケース2例を取り上げる。ただし「日本でも米国でも,腎移植領域は専門性が高いにもかかわらず良質なエビデンスに乏しく,各施設が経験に基づいて独自に診療している面がある」ことを知っていただきたい。本稿で紹介した診療にしても,筆者の米国一施設での経験をもとにしている。したがって,基本的な原理を参考にするにとどめ,実際の臨床現場ではあくまでも患者がフォローを受けている移植内科・外科医と連携して診療していただきたい。
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