特集 緩和ケア
【コラム】日本の緩和ケア「不都合な真実」と解決策—ホスピタリストのセンス,コミュニケーション・ガイド「十戒」のススメ
吉本 鉄介
1
Tetsusuke YOSHIMOTO
1
1JCHO中京病院 緩和支持治療科
pp.1048-1053
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900315
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院内緩和ケアチーム(HPCT)の活動に対する保険診療加算やがん対策基本法など,緩和ケアサービスを現場に届けるための制度作りが続いてきたが,いまだHPCTが担い展開するべき緩和サービスが患者・家族に届いたとは言い難いのが現実である。この「不都合な真実」の主たる理由は,①HPCTの中心的役割を果たす医師の問題解決能力が不足,つまり,必要なホスピタリスト・総合内科的な問題解決のセンスをもつ医師数のニーズに対する絶対的な不足,②活動に欠かせないHPCTのコミュニケーション技術(「十戒」として米国では普及)が知られてない,の2つと考える。本稿では,ホスピタリストやHPCTの医師に対して,後者の「コミュニケーション技術」を我々の実体験に基づき紹介して,「不都合な真実」解決の突破口となることを期待する。
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