6．非結核性抗酸菌（NTM）症—NTMの種類，進行パターン別に治療戦略を立てる

非結核性抗酸菌non-tuberculous mycobacteria（NTM）症は，非呼吸器内科医にはなじみのない疾患であり，知らないがゆえに苦手意識をもつホスピタリストが多いと思われる。特に，いつ治療を開始するかに関しては，呼吸器内科のなかでもコンセンサスが乏しく，NTMに対する理解をより難解にしている。本稿では「喀痰検査でNTM症が陽性になった」というケースをもとに，NTMによる肺病変について，Mycobacterium avium Complex（MAC）症を中心に解説する。