特集 NTM(非結核性抗酸菌)症の治療は今のままでよいのか? - パラダイムシフトを探る!
NTM(非結核性抗酸菌)症治療を免疫面から再考する
徳田 均
1
1地域医療機能推進機構東京山手メディカルセンター 呼吸器内科
キーワード:
気道感染
,
再発
,
ストレス
,
肺疾患
,
非結核性抗酸菌症
,
肉芽腫-気道
,
病勢悪化
,
栄養指導
,
胸部CT
,
生活指導
Keyword:
Lung Diseases
,
Mycobacterium Infections, Nontuberculous
,
Respiratory Tract Infections
,
Recurrence
,
Granuloma, Respiratory Tract
,
Disease Progression
pp.58-63
発行日 2018年3月10日
Published Date 2018/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/J03177.2018175082
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NTM症の病態は、弱毒菌である抗酸菌と宿主の免疫応答により形成される。肉芽腫の形成が優位な場合、菌は封じ込められており、菌量は少なく、肺の破壊も少ない。滲出性病変や空洞性病変が形成される状態では、肺の破壊と肺機能の低下が進行する。菌の根絶が困難である以上、肺の破壊を最小限に留めるには宿主免疫は肉芽腫形成に傾いていることが望ましく、そのためには栄養面にも配慮し、また悪化要因である生活上のストレスの有無を把握し指導してゆくことが考慮されるべきである。
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