特集 外来における予防医療
7.一般健診編:⑦肥満とメタボリック症候群—継続通院などの適切なフォローアップにつなげることが重要
寺澤 佳洋
1
,
大杉 泰弘
1
Yoshihiro TERASAWA
1
,
Yasuhiro OSUGI
1
1藤田保健衛生大学 総合診療・家庭医療プログラム
pp.445-450
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900260
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■肥満
診断基準
肥満やメタボリック症候群の基準は国際的に複数のものが存在する。国内での肥満度分類は日本肥満学会が示したもの1)が広く普及し,2011年には高度肥満(4度)が新たに加わった。BMI≧25kg/m2で肥満とよび,11の肥満関連疾患*1のうち1つ以上の健康障害を合併するか,またはBMI≧25kg/m2で,男女ともにCTで測定した内臓脂肪面積が≧100cm2を有する場合を肥満“症”と定義している。内臓脂肪面積のカットオフ値は,肥満学会の検討により100cm2以上では高血糖症,脂質異常症,高血圧症を5割以上高く合併するとされることから定められている。
BMI値別の呼称を,WHO*2,NICEの基準とともに表1に示す。諸外国ではWHOやNICEの基準と同様にBMI≧30kg/m2で肥満とすることが多い。
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