特集 外来における予防医療
7.一般健診編:⑥糖尿病—2型糖尿病と妊娠糖尿病(GDM)のスクリーニング
藤岡 洋介
1,2
,
宮坂 麻由子
1,2
Yosuke FUJIOKA
1,2
,
Mayuko MIYASAKA
1,2
1恵寿総合病院 家庭医療科
2家族みんなの医療センター
pp.431-443
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900259
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糖尿病は,疾患罹患率や死亡率の上昇に著しく関連し,かつ高頻度の疾患であるが,耐糖能異常や前糖尿病prediabetesから糖尿病への進展を防ぐ効果的な治療が存在し,そのスクリーニング検査は患者にとって簡便かつ受容可能である。2型糖尿病の高リスク者に対する早期介入は発症予防に有効であるとともに,糖尿病の早期治療によって心血管合併症のアウトカムを改善できることが明らかになっている。しかし,スクリーニングによる糖尿病の早期発見が,心血管系疾患のアウトカムを改善させるかどうかについては,十分にわかっていない。
本稿では,リスクアセスメントやスクリーニングにあたって何を考えておくべきかについて述べる。なお,妊婦糖尿病gestational diabetes mellitus(GDM)は2型糖尿病とはまったく異なる病態であり,そのスクリーニングや取り扱いも異なるので,後半に別途まとめる。
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