特集 周術期マネジメント
【コラム】中断してもいい薬,中断してはいけない薬—周術期の薬剤管理で考えるべきこと
野木 真将
1
Masayuki NOGI
1
1Queen's Medical Center, Honolulu HI
pp.392-399
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900173
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周術期管理をするホスピタリストにとって,複雑な合併症および服薬内容をもつ患者の術前管理は悩ましい。長期的な有益性をねらって投薬されている薬剤も,周術期には有害にもなり得る。静注薬に代替できれば経口薬は中止しても構わない。それでも周術期管理の服薬に関して以下の疑問が生じる。
① 現在の服薬内容で手術に影響する副作用はあるか?
② 中断によってどんな悪影響が生じるか?
③ 麻酔薬と相互作用はないか?
④ 中断をすすめた場合,術後どれくらい経ってから再開すればよいか?
⑤ 代替薬は適切か? 静注薬に代替する場合の投与量は?
投薬頻度が高く,管理方法が確立されていない薬(抗痙攣薬,降圧薬,スタチン,抗不整脈薬,抗精神病薬など)において,本稿がそれらの疑問を解決するのに役立てば幸いである。
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