創刊60年記念特集 肩関節外科の進歩
小・中断裂修復術
林田 賢治
1
1大阪警察病院,整形外科
キーワード:
Rotator cuff repair
,
Small to medium size
,
Triple row repair
Keyword:
Rotator cuff repair
,
Small to medium size
,
Triple row repair
pp.1153-1158
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000136
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腱板小・中断裂に対して,suture bridge 法とtriple row法を用いて修復術を行っている。腱板小・中断裂に対しては,おおむね良好な成績が期待できる術式であるが100%の修復を得られるにはまだいくつかの課題がある。また,腱修復部の力学的強度が得られるまで長期間の活動制限が必要で,この期間を短縮できる術式の開発が必要である。良好な腱板修復が終了した後は骨内に埋植したアンカーや固定に使用した縫合糸は消失されることが望ましく,そのような固定器具や縫合糸の開発も必要である。現時点で腱板断裂手術は,ある程度満足できる治療法の一つとなっているが,常に理想を求め,現状の問題点を解決し,より良い治療法となるように努力を継続するべきと考えている。
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