特集 腫瘍
7.原発不明がん—予後良好群を見逃さないためには?
竜野 真維
1
Mai TATSUNO
1
1天理よろづ相談所病院 総合内科
pp.657-666
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900114
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原発臓器の特定ができない転移性悪性腫瘍は,各臓器専門科による診療対象から外れ,総合診療医が診療にあたる機会が多いのではないだろうか。
原発不明がんは,実際にはさまざまな臓器から発生した腫瘍を内包する疾患群であり,その病態は多様であるが,診断時すでに複数臓器に転移している例も多く,全体としては予後不良である。しかし一部には,特定の治療が奏効する予後良好群が含まれており,これらの患者を見逃してはならない。すみやかに診断のプロセスを進め,治療介入のタイミングを逃さないようにしたい。
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