特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
【診断する!初期治療を行う!】
【診断コラム】
どこまで検査すれば「原発不明がん」になるの?
髙濱 隆幸
1
1近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門
キーワード:
原発不明がん
,
原発巣想定
,
予後良好集団
,
診療科連携
Keyword:
原発不明がん
,
原発巣想定
,
予後良好集団
,
診療科連携
pp.1212-1213
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201683
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Q1 「原発不明がん」って何?
原発不明がんは、「転移性悪性腫瘍であることが組織学的に証明されている腫瘍のうち、治療前の評価期間中に原発巣を同定できないもの」と定義されています1)。一般の患者さんの認知度も低い疾患ですが、がんと診断されたなかの約1〜5%は原発不明がんであると言われています。
発見される際のプレゼンテーションはさまざまです。たとえば「リンパ節腫大」「腹水貯留」「胸部異常陰影」などで発見されることもあります。原発巣が見つからないため、主に担当する診療科が決まらずに“たらい回し”が起こり、治療がなかなか始まらないなど、患者さんが困っていることも少なくありません。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.