特集 腫瘍
6.転移がんのマネジメント②—胸膜炎,腹膜炎,心膜炎,髄膜炎に遭遇したら
小林 真也
1
Shinya KOBAYASHI
1
1奈良県総合医療センター 腫瘍内科
pp.649-656
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900113
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進行がんは,がんの進展に伴いさまざまな症状を呈する。遠隔転移があっても,腫瘍の増大が周囲の臓器に影響を及ぼすまでは,無症状で経過することもある。しかし,がん性胸膜炎,がん性腹膜炎,がん性心膜炎,がん性髄膜炎をきたすと,時として急速な病状の悪化を伴い,QOLの低下,予後不良の要因となる。したがって臨床現場では,病態の診断から症状緩和,さらに治療適応の判断まで総合的なマネジメントを行う必要がある。
本稿では,それぞれの病態の診断と対処の方法をまとめる。
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