特集 Respiratory ECMO 2.0
ECMO合併症を治療段階で整理する
❻ —維持期—抗凝固管理の基礎と合併症—治療と評価の手段を識り,患者と病態を知る
服部 憲幸
1
Noriyuki HATTORI
1
1千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学
キーワード:
未分画ヘパリン
,
アルガトロバン
,
ナファモスタット
,
アンチトロンビン製剤
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
,
活性化凝固時間
,
ACT
,
トロンボエラストグラフィ
,
TEG
Keyword:
未分画ヘパリン
,
アルガトロバン
,
ナファモスタット
,
アンチトロンビン製剤
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
,
活性化凝固時間
,
ACT
,
トロンボエラストグラフィ
,
TEG
pp.367-373
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102201191
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はじめに
出血性合併症と血栓性合併症は,依然としてECMO(体外式膜型人工肺)施行時の重大な合併症である。発生率は報告によって差があるが,実臨床では約半数に出血性合併症を生じ,これを回避すべく抗凝固療法を控えると血栓性合併症が増加するため,極めて難しい舵取りを求められる。活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)や活性化凝固時間(ACT)を指標とするが,その目的は合併症の発生や重症度を最小限にすることであり,指標の達成ではないことに注意する。
本稿では,ECMO管理中の抗凝固薬の使用方法,各種モニタリング指標について解説する。
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