Japanese
English
今月の特集 出血と凝固異常
出血をきたさない凝固因子欠乏
Coagulation factor deficiencies that do not cause bleeding
徳永 尚樹
1
1社会医療法人川島会川島病院診療技術部検体検査技術科
キーワード:
接触因子欠乏症
,
高分子キニノゲン
,
HMWK
,
プレカリクレイン
,
PK
,
血液凝固第Ⅻ因子
,
FⅫ
,
血液凝固第Ⅺ因子
,
FⅪ
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
,
クロスミキシングテスト
Keyword:
接触因子欠乏症
,
高分子キニノゲン
,
HMWK
,
プレカリクレイン
,
PK
,
血液凝固第Ⅻ因子
,
FⅫ
,
血液凝固第Ⅺ因子
,
FⅪ
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
,
クロスミキシングテスト
pp.171-177
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690020171
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Point
●高分子キニノゲン(HMWK),プレカリクレイン(PK),血液凝固第Ⅻ因子(FⅫ),血液凝固第Ⅺ因子(FⅪ)は内因系凝固の開始期を担う接触因子であり,その欠乏は活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)単独延長をきたす.
●FⅪ欠乏症を除く接触因子欠乏症は基本的に出血症状を認めない.一方,FⅪ欠乏症は線溶系が活性化される病態において出血症状を認めるが,自然出血はほとんど認めない.
●APTTクロスミキシングテストにおいて,被検血漿濃度80%のAPTT値が正常化した場合,被検血漿濃度が96%,98%となるポイントの追加測定がHMWK,PK欠乏症の診断に有用である.
●PK欠乏症では,APTT値の再現性不良があることや,APTT測定時の第1試薬添加後の加温時間を長くすることで極端にAPTT値が短縮することから,HMWK欠乏との鑑別が可能である.
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