Japanese
English
今月の特集2 薬の効果・副作用と検査値
抗血栓薬
Antithrombotic drugs
森田 隆雄
1
,
矢坂 正弘
1
1国立病院機構九州医療センター脳血管センター脳血管・神経内科
キーワード:
抗凝固薬
,
抗血小板薬
,
プロトロンビン時間-国際標準化比
,
PT-INR
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
,
血小板凝集能
Keyword:
抗凝固薬
,
抗血小板薬
,
プロトロンビン時間-国際標準化比
,
PT-INR
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
,
血小板凝集能
pp.60-67
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201856
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Point
●ワルファリンの指標にはプロトロンビン時間-国際標準化比(PT-INR)を用いる.非弁膜症性心房細動の場合,治療域は,70歳以上では1.6〜2.6,70歳未満では2.0〜3.0である.他の多くの血栓塞栓症の予防では,2.0〜3.0の治療域が用いられる.
●ヘパリンの指標には活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)が用いられる.前値と比較して,1.5〜2.5倍(もしくは2.0倍)を目標にする.
●ダビガトランに対しては,APTTと希釈トロンビン時間が有用である.APTTはトラフでもピークでも60秒ないしは70秒を超えないことを目安とする.
●Ⅹa阻害薬療法中にPT-INRが変動しうるが,その意味づけは明らかではない.抗Ⅹa活性が各Ⅹa阻害薬の血中濃度と高い相関を示すことから,抗Ⅹa活性測定の意義に関する今後の研究が期待される.
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