Japanese
English
今月の特集 出血と凝固異常
出血性凝固異常の検査診断の考え方
Concept of laboratory diagnosis of hemorrhagic coagulation abnormalities
岡本 好司
1,2
1北九州市立八幡病院外科
2北九州市立八幡病院消化器・肝臓病センター
キーワード:
病歴
,
身体所見
,
プロトロンビン時間
,
PT
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
,
クロスミキシングテスト
,
CMT
,
凝固波形解析
,
CWA
Keyword:
病歴
,
身体所見
,
プロトロンビン時間
,
PT
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
,
クロスミキシングテスト
,
CMT
,
凝固波形解析
,
CWA
pp.122-127
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690020122
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Point
●出血症状をきたす疾患を把握しておくことは重要である.凝固系の疾患としては,血友病,von Willebrand病(vWD),その他の先天性凝固因子異常症,凝固因子の産生低下,凝固因子の消費亢進,凝固因子に対する抗体の出現,アミロイドーシス,抗凝固薬などがあり,線溶系の疾患としては,プラスミノゲンアクチベーター過剰症,プラスミノゲンアクチベーターインヒビター異常症,α2プラスミンインヒビター(α2-PI)異常症,アミロイドーシス,肝硬変,肝不全,肝移植後,播種性血管内凝固(DIC)などがある.
●検査診断に入る前に,病歴の把握や出血症状を呈する身体所見が重要である.
●凝固異常に対するスクリーニングテストには,出血時間,内因系・外因系凝固検査法〔プロトロンビン時間(PT),活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)など〕がある.
●凝固波形解析(CWA)や,クロスミキシングテスト(CMT)は,今後の有用なツールとなる.
●PT,APTTが正常か延長かの組み合わせにより,どのような疾患が考えられるかを想定し,追加検査を駆使して,確定診断を得ることが有用である.
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