特集 内科医が知っておくべきICU・ERでの薬の使い方
血液
重症患者診療における抗凝固薬・抗凝固療法
石塚 紀貴
1
1藤田医科大学病院救急総合内科
キーワード:
未分画ヘパリン
,
アルガトロバン
,
治療的抗凝固療法
,
静脈血栓塞栓症予防
,
ヘパリン起因性血小板減少症
Keyword:
未分画ヘパリン
,
アルガトロバン
,
治療的抗凝固療法
,
静脈血栓塞栓症予防
,
ヘパリン起因性血小板減少症
pp.1696-1700
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229768
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Point
◎本邦の特に内因性疾患に関しては多くの状況で未分画ヘパリンによる抗凝固療法が行われる.
◎プロトコルに基づいた抗凝固療法を基本とし,ヘパリン抵抗性や血小板減少に注意しながら症例ごとに個別化する.
◎静脈血栓塞栓症予防を行う際には,塞栓リスクが高い症例を抽出したうえで出血リスクが低ければ薬理学的予防(予防的抗凝固療法)を行う.
◎ヘパリン使用における重要な有害事象であるヘパリン起因性血小板減少症は臨床所見と抗体検査から診断し,治療のために抗凝固薬をアルガトロバンへ変更する.
◎軽症出血において抗凝固薬を中止するかどうかは出血の程度や血栓リスク,抗凝固薬中止以外の介入手段,症例の全身状態を吟味して判断する.
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