特集 気道
9.ICUにおけるDAMとCICV—外科的気道確保の適応と,輪状甲状靱帯穿刺・切開の各国ガイドラインでの比較
萩原 祥弘
1
,
清水 敬樹
2
1済生会宇都宮病院 救急・集中治療科 栃木県救命救急センター
2東京都立多摩総合医療センター 救命救急センター
pp.727-737
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200686
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
困難気道difficult airway(DA)の定義はAmerican Society of Anestheologists(ASA)ガイドライン上において「通常の訓練を受けた麻酔科医が経験するマスク換気困難・気管挿管困難もしくはその両方が合わさった臨床状況」とされている。一般的に麻酔導入時に困難気道に遭遇する確率は低いとされているが,万が一合併症を伴った場合の予後は死亡もしくは不可逆的な転帰を取るとされている。「CI,CV,CO」の状態で,なおかつ声門上器具などの使用でも換気できない場合は外科的気道確保の適応である。静脈留置針を用いた輪状甲状靱帯穿刺よりも,市販のキットを用いての輪状甲状靱帯穿刺・切開や通常のメスと鉗子を用いての輪状甲状靱帯切開が外科的気道確保では選択される場合が多い。
Copyright © 2019, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.