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脳出血の周術期管理については,脳卒中治療ガイドライン2015を中心として,SAMURAI-ICH研究などの新たな臨床研究結果がアップデートされ,治療の標準化が進められている。しかし,実臨床の場面において個々の症例の対応を行ううえで,その判断に悩むことも少なくない。本稿では,脳出血における周術期管理を行う際に注意したいことを,文献的な根拠を交えて概説する。
Main points
●トラネキサム酸の投与は,発症早期のみに限定すべきである。
●抗てんかん薬の予防投与はすすめられない。慢性期に痙攣発作があれば,抗てんかん薬は迷わず開始する。
●抗血小板薬服用中の中和としての血小板輸血はすすめられない。
●抗凝固療法や抗血小板療法の再開時期は,症例に応じて判断する。
●脳出血と診断されたら,すぐに血圧管理は130〜140mmHgを目標に管理する。
Perioperative care of patients with intracerebral hemorrhage is standardized, based on the updated “Japanese Guidelines for the Management of Stroke 2015” and data from new clinical research such as the SAMURAI-ICH study. However, the care of individual patients may need advanced clinical judgement. In this article, we describe an evidence-based approach to the perioperative management of patients with intracerebral hemorrhage.
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