特集 ICUにおける神経内科
Part 4 神経筋疾患に対するベッドサイド検査
【コラム】抜管後の嚥下機能評価
高畠 英昭
1
Hideaki TAKAHATA
1
1産業医科大学 リハビリテーション医学講座
pp.924-929
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200333
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救急・集中治療領域における神経疾患では,脳卒中をはじめ多くの疾患で嚥下障害が認められる。本稿では嚥下障害に関する基礎知識および抜管後の嚥下障害について概説する。
Summary
●嚥下障害には,口から食道までの食塊通過に着目した狭義の嚥下障害だけでなく,腕が使えない,適切な体位がとれないといった「飲み込み」に関連したさまざまな障害を意味すること(広義の嚥下障害)が一般的である。
●嚥下障害は,器質的嚥下障害と機能的嚥下障害に分類され,発症機序と可逆性によって対策は変わるため,発症機序の理解が重要である。
●基礎疾患を有さなくとも,術後などで人工呼吸器管理のために挿管された患者に嚥下障害が起こることが報告されており,抜管後嚥下障害またはICU-acquired swallowing disordersと呼ばれる。
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