特集 心臓血管外科 前編
術式別に学ぶ心臓血管手術:弁膜症と不整脈
【コラム】僧帽弁手術後にエコーで見るべきポイント
柴山 謙太郎
1
Kentaro SHIBAYAMA
1
1東京ベイ・浦安市川医療センター ハートセンター 循環器内科
pp.744-746
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200214
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僧帽弁に対する手術には僧帽弁形成術mitral valve plast(MVP)および僧帽弁置換術mitral valve replacement(MVR)があるが,一次性僧帽弁逆流症mitral regurgitation(MR)に対してはMVPが現在の標準治療である。術式により術後に見るべきポイントが異なるため,まずは手術日時や術式,背景にある僧帽弁疾患の確認が重要である。ICUでの僧帽弁術後評価にあたっては,そのうえで,経胸壁心エコー図を術直後から積極的に施行されたい。
本稿では,このような場面でのエコーで見るべきポイントについて解説する。
Summary
●僧帽弁術後評価では,事前に手術日や術式などの手術情報の確認をする。
●術後心エコー図では,心機能や右心負荷の程度に加え,狭窄や逆流の有無,感染性心内膜炎の有無を評価する。
●経胸壁心エコー図検査は,術後早期から施行し定期的なフォローが重要である。
●経食道心エコー図検査は,詳細な形態評価に有用である。
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