特集 心臓血管外科 前編
術式別に学ぶ心臓血管手術:弁膜症と不整脈
3.僧帽弁手術
真鍋 晋
1
Susumu MANABE
1
1土浦協同病院 心臓血管外科
pp.733-742
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200213
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僧帽弁手術は,昨今の心臓大血管手術のなかでも確立された手術であり,現在我が国では年間9853件(複合手術を含む)が実施され,弁膜症手術の51.4%,心臓大血管手術全体の16.3%を占めている1)。本稿では,僧帽弁疾患に関する具体的な臨床報告の結果を紹介しながら,手術適応,手術の実際,術後管理を説明する。
Summary
●僧帽弁閉鎖不全症の外科治療には形成術と置換術があり,可能であれば形成術が優先される。
●僧帽弁狭窄症の治療には,カテーテルによる交連切開術と僧帽弁置換術があり,不適応病変でなければカテーテル交連切開術が優先される。
●僧帽弁手術後は,弁の血栓症や左室破裂が危惧され,術後早期からの抗凝固療法の実施と血圧の管理が必要である。
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