特集 ICUで遭遇する血液疾患
Part 1 ICUでのコモンプロブレムの鑑別診断と対処
1.重症患者に併発する血液疾患
1-1.血小板減少の鑑別—頻度と機序の軸で整理して考える
安部 涼平
1
,
山田 悠史
1
Ryohei ABE
1
,
Yuji YAMADA
1
1練馬光が丘病院 総合診療科
pp.221-229
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200153
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血小板減少はICUで頻繁にみられる問題である。血小板減少自体やその背景疾患が死亡や重大な合併症の原因となるのみならず,患者の全身状態の悪化を示す指標としても非常に重要である。血小板減少を早期に認識し,適切に管理することで予後の改善につながる可能性がある。鑑別疾患は多岐にわたるが,頻度と機序の軸で整理して考えることが重要である。
Summary
●ICUにおける血小板減少はICU滞在期間や死亡率と相関を示し,重症度の指標としても注目すべきである。
●血小板減少の原因は多岐にわたり,しばしば複数の要因を合併している。
●鑑別は,頻度と減少機序(4つの-tion:destruction/consumption,production,distribution,dilution)を意識して進める。
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