特集 急性呼吸不全
第2章 呼吸器疾患各論
【コラム】特発性肺線維症の急性増悪により急性呼吸不全をきたした患者は挿管されるべきか?
金城 紀与史
1
Kiyoshi KINJO
1
1沖縄県立中部病院 総合内科
pp.824-829
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100593
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特発性肺線維症(IPF)は慢性咳嗽・呼吸困難を呈する肺疾患であり,高齢者に多い。また,移植以外に確固たる治療法はない。通常は緩徐に慢性呼吸不全へと進行する疾患であるが,時に急性増悪による呼吸不全を呈する。本稿では,急性増悪において挿管すべきか否か検討する。
Summary
●特発性肺線維症は慢性進行性の肺疾患であり,確固たる治療法はない。
●特発性肺線維症患者に挿管・人工呼吸器管理したとしても,死亡率は非常に高い。
●診断・予後の不確実性もあり,すべての特発性肺線維症の急性増悪において,挿管すべきではない,と言い切れない。
●たとえ救命を目指して挿管をしたとしても,常に緩和ケアの側面も重要な治療の柱とする。
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