特集 神経集中治療
【コラム】NSICUで働くフェローの1日―日常業務から終末期・脳死への対応まで
牧野 淳
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Jun MAKINO
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1Mount Sinai大学病院 集中治療室
pp.630-637
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100570
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筆者の勤務するMount Sinai Medical Centerは,ニューヨーク市内マンハッタンの北東部に位置する1200床余りの大学病院である。患者は,ユダヤ人をはじめヒスパニック系やヨーロッパ系,アジア系など国際色に富んでいる。
当院には16床のNSICU(neurosurgical intensive care unit)ベッドがあり(写真1),患者がICUにいる間は集中治療医が全体の治療方針を決め,専門的検査や処置が必要な場合に脳神経外科や整形外科,耳鼻科など入院をさせた専門各科(プライマリチーム)が介入するというセミクローズドシステムを敷いている。当NSICUでは,くも膜下出血をはじめ硬膜下出血,脳腫瘍,脊髄疾患(狭窄・腫瘍・奇形),咽喉頭腫瘍などの術前・術後管理を行っている。患者の出入りが激しいのが特徴で,一部の術後合併症例を除き,平均して2~3日のうちにstep-down unitもしくは一般病棟へ転棟していく。本稿では,NSICUでの1日を,業務の流れに沿って述べたいと思う。
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