特集 呼吸器離脱
1.標準的な人工呼吸器離脱:歴史,方法―Part 1:人工呼吸器離脱法の歴史:SBTという概念が生まれた背景
鈴木 涼平
1
,
讃井 將満
2
Ryohei SUZUKI
1
,
Masamitsu SANUI
2
1昭和大学藤が丘病院 救急医学科
2東京慈恵会医科大学 麻酔科 集中治療部
pp.631-638
発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100462
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50年前,陽圧人工呼吸器が開発された当初は,自発呼吸トライアル(SBT)や間欠的に人工呼吸を中断する離脱法しか存在しなかった。その後,人工呼吸器の発達と離脱法の工夫により,間欠的強制換気(IMV)が開発され,次いで圧支持換気(PSV)が開発された。そして,どの方法がより効果的か判断するために,大規模な無作為化比較試験(RCT)が行われるようになった。現在,SBTの有用性がほぼ確立され,客観的な指標を用いたプロトコルにより,安全に素早く人工呼吸器離脱ができる可能性が示唆されている。
本稿では,人工呼吸器離脱の歴史と,SBTの有用性を検討した臨床試験について,エビデンスに基づき解説する。
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