入門講座 理学療法ワンポイントアドバイス➎
呼吸障害―人工呼吸器離脱(ウィーニング)
金尾 顕郎
1
,
堀 竜次
2
,
千葉 一雄
3
Kanao Kenrou
1
1大阪市立大学医学部附属病院リハビリテーション部
2星ヶ丘厚生年金病院リハビリテーション部
3大阪医療福祉専門学校
pp.419-422
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100815
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人工呼吸器離脱(以下,ウィーニング)とは,人工呼吸器による呼吸補助を徐々に減じていき,仕事の主体を器械から患者に移していく過程のことである1).抜管と混同され使用されるが,同一でなく抜管はウィーニングの最終段階である.
人工呼吸器は,種々の要因により呼吸不全の状態にある患者の機械的な呼吸管理に使用される.近年,人工呼吸器管理下にある患者に対する理学療法が,二次的合併症の防止,人工呼吸からの離脱ウィーニングの促進,装着患者のQOLの維持向上などを目的に実施されている.この場合,人工呼吸器を装着された理由がそれぞれ異なるため,呼吸管理上,基礎疾患の状態,呼吸不全の型,呼吸筋力などを把握し,それらに対する人工呼吸器の構造と作動様式などを理解しておく必要がある2).
本稿では,これらの人工呼吸器装着患者におけるウィーニングのポイントについて,特に呼吸筋機能の評価を中心に説明する.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.