特集 術後管理
【コラム】ステロイドカバーは必要か?
志賀 卓弥
1
SHIGA, Takuya
1
1東北大学大学院医学系研究科 外科病態学講座 麻酔科学・周術期医学分野
pp.360-363
発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100424
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普段からステロイドを内服している患者では,視床下部-下垂体-副腎系hypothalamic-pituitary-adrenal(HPA) axisが抑制され,慢性的な副腎皮質刺激ホルモンadrenocorticotropic hormone(ACTH)抑制をきたす1),と考えられている。そのため,手術による侵襲に対する相対的副腎不全の予防を目的として,周術期に比較的高用量のステロイドの静脈投与が行われ,その行為はステロイドカバーと呼ばれている。本稿では,ステロイドカバーにどのような根拠があるのか,実際に必要なのか,どのような症例にどの程度のステロイドを投与すべきなのかを検討する。
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