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特集 外科診療とステロイド療法
長期ステロイド治療患者における消化管手術とステロイドカバー
Digestive tract surgery and corticosteroid supplementation for patients treated with chronic glucocorti-coid therapy
宮田 剛
1
,
標葉 隆三郎
2
Go MIYATA
1
1東北大学大学院医学系研究科外科病態先進外科
2渡辺病院
キーワード:
副腎皮質不全
,
創傷治癒障害
,
Eucorticoid state
Keyword:
副腎皮質不全
,
創傷治癒障害
,
Eucorticoid state
pp.939-944
発行日 2002年7月20日
Published Date 2002/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904920
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副腎皮質ホルモンを長期間投与されていた患者では,副腎萎縮による副腎皮質機能低下をきたしている.このため,外科治療に際しての正常な生体反応が障害され,循環不全,代謝障害などの合併症を引き起こすこととなる.適当量のステロイドカバーが必要であるが,患者側因子と侵襲程度を考慮した投与量の設定が必要である.これらの患者では創傷治癒反応も障害されており,より慎重な手技や術式の選択が必要である.ステロイドは侵襲に対する生体反応のなかでは重要なホルモンであり,生理的には侵襲の大きさに応じて増減している.この基本原理を把握し,適宜,適当量を補充してEucorticoid stateとすることが肝要である.
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