特集 術後管理
【コラム】術後の発熱は感染と関連するか―術後体温測定を考えるにあたって
細川 康二
1
HOSOKAWA, Koji
1
1京都府立与謝の海病院 麻酔科
pp.354-358
発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100423
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手術後の入院患者には,ごく当たり前のように体温測定が行われてきた。発熱は,術後感染の発見に寄与すると考えられているからだろう。しかし,発熱や感染に関連するいくつかのガイドラインでは,創感染の診断には,創を診察することが最も信頼できる手法である1,2),と強調されている。術後の発熱原因の1つは確かに創感染であるが,ほかにも多くの鑑別すべき疾患がある。術後早期の発熱メカニズムや術後の発熱の診断意義に関する研究は少なくない(表1)。
本稿では,そうしたもののなかからいくつかの文献を紹介し,術後体温測定の意義を再考するきっかけとしたい。
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