特集 急性心不全
11.急性心不全における補助換気―非侵襲的換気(NIV)を常に第1選択とする時代に入ったのか?
竹田 晋浩
1
Shinhiro TAKEDA
1
1日本医科大学付属病院 集中治療室
pp.824-835
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100358
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急性心原性肺水腫に対する非侵襲的換気法(NIV)は生命維持であるとともに,治療方法の1つである。それは急性心不全に対してNIVは血行動態的に有利に働き,死亡率を減少させるからである。最新の報告1)ではNIVの適応として,慢性閉塞性呼吸器疾患(COPD)急性増悪,急性心原性肺水腫,免疫不全患者の呼吸不全,COPD患者の抜管の補助の4つがレベル1のエビデンスとして推奨されている(表1)。結論から述べると,急性心原性肺水腫に対する呼吸管理の第1選択はNIV〔持続的気道陽圧(CPAP)モード〕である。
本稿では急性心不全患者の補助換気におけるNIVの利点,臨床データ,適応と禁忌などについて述べる。
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