特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して
内科クリティカル・ケア 知っておくべき知識・技術をまとめる─重症にはこれを武器に立ち向かう
経鼻高流量酸素療法(HFNC)・非侵襲的換気(NIV)の活用と使い分け
神宮司 成弘
1
1藤田保健衛生大学救急総合内科学
pp.1644-1647
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225816
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Point
◎経鼻高流量酸素療法(HFNC)は,安定した吸入酸素濃度や呼吸仕事量の軽減,気道内圧上昇効果,相対湿度最適化を機序とし,QOLに優れた酸素デバイスである.
◎HFNCを活用しやすい臨床場面は,高圧PEEPを要さない急性Ⅰ型呼吸不全,術後,抜管後であり,他領域でも今後のエビデンスが期待される.
◎非侵襲的換気(NIV)は,NHFCと比較して高圧PEEPが可能で換気補助もでき,豊富なエビデンスが確立している.
◎NHFCとNIVのそれぞれに失敗予測因子があり,これらを見逃さないモニタリングが重要である.失敗が示唆されれば,早期に侵襲的人工呼吸器管理や,HFNCからNIVへの変更が求められる.
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