特集 急性心不全
10.急性心不全のさまざまな病態―(4)右心不全について
百村 伸一
1
Shin-ichi MOMOMURA
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 循環器科
pp.800-809
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100355
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
心不全の分類にはさまざまなものがあるが,右心系と左心系のいずれの異常によって引き起こされるかに基づいた右心不全,左心不全という分類はよく行われる。ただし,右心系は過去において,単なる導管conduitにすぎないと考えられ,左心不全に比べてあまり重要視されないことが多かった。しかしながら,最近,急性右心不全の原因となる右室梗塞や急性肺血栓塞栓症などが,我が国でも比較的頻繁にみられるようになり,また左心不全においても,右心機能が予後の規定因子であることも明らかになったことから,右心不全が再認識されつつある。
Copyright © 2010, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.