特集 急性心不全
10.急性心不全のさまざまな病態―(2)急性心不全における心腎症候群の病態とマネージメント
柴垣 有吾
1
Yugo SHIBAGAKI
1
1聖マリアンナ医科大学病院 腎臓・高血圧内科
pp.777-791
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100353
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循環動態の維持,つまり体液量と血圧の維持には心臓と腎臓の両方が協調的に働くことが重要であり,どちらが欠けても問題が生じる。急性あるいは慢性の腎機能障害や心機能低下はどちらも非常に頻度の高い病態であり,併存することが多い。それぞれの臓器障害は循環動態の異常を中心とした病態を介して,互いに悪影響を及ぼす。さらに,これが悪循環を形成し,予後悪化につながる重要な病態と認識され,心腎症候群cardiorenal syndrome(CRS)と呼ばれている。
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