特集 心不全のすべて―増え続ける心不全患者にどう対峙するか
Overview
急性心不全の病態と疫学
坂本 隆史
1
1九州大学病院循環器内科
キーワード:
急性心不全
,
交感神経
,
時間軸
Keyword:
急性心不全
,
交感神経
,
時間軸
pp.5-10
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_5
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Summary
▪急性心不全を理解するためには基礎心疾患と増悪因子を把握する.
▪体液貯留(fluid retention)だけでなく体液再分布(fluid redistribution)が急性心不全発症に寄与する.
▪急性心不全ではうっ血と組織低灌流による臓器障害をきたす.
▪急性心不全発症の数週間前から心内圧の上昇を認める.
▪急性心不全は交感神経賦活化やレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系を介した負のサイクルにより病態が悪化している.
▪医療の発展にもかかわらず心不全再入院の割合は変化しておらず,病態生理を理解した治療戦略が必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2021