特集 重症感染症
11.免疫不全と重症感染症―(1)総論
大曲 貴夫
1
Norio OHMAGARI
1
1静岡県立静岡がんセンター 感染症科
pp.121-129
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100267
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好中球の異常
自然免疫系は生体に生来備わっている免疫系であり,免疫記憶を欠き,体外からの微生物に対して非特異的に反応する。自然免疫系が機能しない場合には,人体は重篤な感染のリスクにさらされる。好中球とマクロファージは自然免疫系の重要な構成要素である。ともにグロブリンと補体への受容体を有している。これにより,免疫グロブリンと補体によってオプソニン化*1された微生物の貪食が促進されている1)。
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