連載 集中治療室目安箱:ナース/ME,私の言い分
第10回:チーム医療の実現と標準化が明日への鍵
中川 富美子
1
1日本大学医学部附属板橋病院 臨床工学技士室
pp.346-348
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100056
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■集中治療におけるチーム医療の重要性
近年,チーム医療の重要性が叫ばれている。集中治療領域では特にその必要性が高い。集中治療領域で扱う患者は,高い重症度とともに,緊急性も有することが多く,人工呼吸器,血液浄化装置,循環補助装置などの,生命維持機能の強い各種医療機器を駆使せねばならない。それだけに,特有の知識・技術が必要となる。このような環境下では,ヒューマンエラーが不可避である。また,小さな有害事象でも重篤な結果となりやすい。
このヒューマンエラーを避けるためには,多職種,多人数が存在し,監視の目を増やすことが望ましい。なぜなら,一個人,一職種が単独で行える医療には限界があり,自らの能力を十分に発揮するためには,優秀なパートナー(同職種,他職種ともに!)の存在が重要だからである。このパートナーの集合体が,チームである。
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