徹底分析シリーズ 脊髄くも膜下麻酔さいこう
脊髄くも膜下麻酔併用全身麻酔—令和の上腹部・胸部手術の術後鎮痛方法として“再考(さいこう)”
辻 貴一朗
1
,
小笹 浩
2
,
越﨑 雅行
3
Kiichiro TSUJI
1
,
Hiroshi OZASA
2
,
Masayuki KOSHIZAKI
3
1島根県立中央病院 麻酔科(現・医療法人寛謙会 在宅ケアクリニック米子)
2島根県立中央病院 手術科
3島根県立中央病院 麻酔科
pp.1074-1078
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203090
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脊髄くも膜下モルヒネ投与は1970年代に最初の報告がなされて以来,術後鎮痛に優れた効果が得られることから,下肢手術や帝王切開術など下腹部手術を中心に行われてきた。さらに1990年代以降,脊髄くも膜下麻酔(以下,脊麻)併用全身麻酔が上腹部手術,呼吸器外科手術で行われ,術後鎮痛に有用であったとの報告が相次ぐようになった。島根県立中央病院(以下,当院)でも症例によって脊麻併用全身麻酔を腹腔鏡下手術,開腹手術,呼吸器外科手術などに適用している。その経験もふまえて令和の術後鎮痛法としての有用性を考えてみたい。
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