徹底分析シリーズ 脊髄くも膜下麻酔の謎に迫る
脊髄くも膜下麻酔のこれ本当!?
樋口 秀行
1
Hideyuki HIGUCHI
1
1東京女子医科大学 麻酔科学教室
pp.116-121
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100024
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帝王切開術を受ける妊婦に脊髄くも膜下麻酔を行ったら,血圧が下がりすぎてエフェドリンを乱発。血圧が落ち着いたと思ったら,麻酔が切れてきて患者が痛がる。そんな経験をした麻酔科医は少なくないだろう。そんなトラウマのような経験をした麻酔科医のなかには,用量を節約することで麻酔域が広がりすぎるのを回避しようとか,長時間作用を期待して糖を含まない塩酸ブピバカイン(等比重マーカイン®)を選択しよう,という人がいる。
この選択は,正しいのだろうか。結論から言うと,この考えは間違いである。「え~!」と思った読者もかなりいるだろう。本稿では,このような,“誤った言い伝え”を徹底分析する。
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