症例ライブラリー IV-PCA:ピットフォールからのリカバリー
まとめ:医療事故から学ぶIV-PCAの安全な管理の重要性
飯嶋 哲也
1
Tetsuya IIJIMA
1
1山梨大学大学院医学工学総合研究部 麻酔科学教室
pp.846-847
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203027
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日本麻酔科学会はアナペイン®注の供給制限を受けて,2024年6月21日には局所浸潤麻酔をやめて,経静脈的患者自己調節鎮痛(IV-PCA)による術後疼痛管理を行うようにとの勧告を出した。このためIV-PCAを新規に導入する施設も増えると推察される。その際に,留意してほしいことが一つある。現在の一般病棟において,過量投与することで患者の生命予後を即座に縮める注射薬は,インスリンとPCA用に調整されたオピオイドの二つのみであるということである。本ライブラリーのまとめとして,IV-PCAの医療事故を紹介し,安全な管理の重要性を改めて喚起したい。
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