徹底分析シリーズ 麻酔科医と外科医
術後管理における外科医とのコミュニケーション—自己呈示バイアスを打破せよ!
内藤 祐介
1
Yusuke NAITO
1
1奈良県立医科大学 麻酔科学教室
pp.776-779
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203004
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奈良県立医科大学附属病院(以下,当院)のICUは,麻酔科,心臓血管外科,循環器内科が共用で15床のベッドを運用している。心臓血管外科は自分の科の手術の術後を,循環器内科は虚血性心疾患や心不全などを管理している。麻酔科はそれ以外の重症疾患,すなわち食道癌など高侵襲手術の術後,急性膵炎や敗血症,重症呼吸不全などを担当している。
当院の麻酔科は原則,すべてのスタッフが手術麻酔とICUの両方の管理に携わっているが,筆者はICU管理を行っていることが多い。ICUを中心に活動していて感じるのは,外科医との関係性がより良好になったということである。本徹底分析シリーズは「外科医との関係性」という決して教科書にも載らなければ,エビデンスも形成しづらいテーマであるがゆえに,自験例や私見が中心となることをご容赦いただきたい。
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