徹底分析シリーズ 痛みのモニタリングへの挑戦
慢性痛のモニタリング—データ駆動型研究による慢性痛診療の進化
山田 恵子
1,2
,
池宮 博子
2
Keiko YAMADA
1,2
,
Hiroko IKEMIYA
2
1順天堂大学大学院医学研究科 疼痛制御学
2順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座
pp.470-474
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202915
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
多くの若手麻酔科医は,臨床研修以来,慢性痛の診療経験はないのではなかろうか。本来,痛みが3か月以上続くあるいは反復する慢性痛と,麻酔科医が治療というよりはむしろ「制御」の対象とする周術期の急性痛とでは,その病態や鎮痛の戦略は似て非なるものである。しかし,近年ではウエアラブル機器の進歩により,周術期と同様,手術室を離れた慢性痛診療の界隈でも時系列に沿った患者モニタリングが可能となっている。さらに,モニタリングで得られたデータに統計解析手法を駆使することで新しい世界が見えてくる。
Copyright © 2024, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.