徹底分析シリーズ 「抜管」と向き合う
ICUにおける抜管—手術室での予定調和から外れた抜管に活かすために
藤澤 美智子
1
Michiko FUJISAWA
1
1横浜市立みなと赤十字病院 集中治療部
pp.390-395
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202894
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手術室での挿管・人工呼吸器装着の理由は全身麻酔と全身管理であり,心臓血管外科手術などの大手術,全身状態の悪い緊急手術などを除くほとんどの症例は,手術終了後すぐに抜管に至る。抜管の判断に困るのは,術中に合併症を併発した症例,喘息などの併存疾患が増悪した症例,病態がよくわからない想定外の症例であろう。このような予定調和から外れた抜管の判断に迫られることはまれではなく,一歩立ち止まって,安全な抜管をマネジメントすることは麻酔科医の重要なスキルである。
本稿では,手術室での予定調和から外れた抜管について,集中治療の立場から考えてみたい。
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