症例カンファレンス
病棟からの挿管要請
柿沼 玲史
1
,
神山 孝憲
2
,
釜田 峰都
2
,
針持 想
3
,
五代 幸平
3
,
林 祐香
4
,
澤田 憲一郎
4
Takanori KOHYAMA
2
,
Mineto KAMATA
2
,
So HARIMOCHI
3
,
Kohei GODAI
3
,
Yuuka HAYASHI
4
,
Kenichiro SAWADA
4
1帝京大学医学部 麻酔科学講座
2埼玉医科大学国際医療センター 麻酔科
3鹿児島大学医学部 麻酔・蘇生学教室
4板橋中央総合病院 麻酔科
pp.309-326
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202213
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適正化されたポジショニングの患者,必要十分なモニタリングと安定したバイタルサイン,適切な鎮静と筋弛緩,自分の手技にベストなベッドの高さ,必要なサポートを的確にしてくれるスタッフ,手元には補充されている薬物や資材,手近には整備された機材,緊急時のバックアップシステム。普段われわれはこのような環境を当然として気道管理を行っている。
手術室外でこれらの要素をすべてそろえるのは困難であり,欠けるものが増えるほど快適さは急減し,また想定外の状況への対処に手間取りやすくなる。今回は,手術室外から重症患者の挿管依頼があった2症例を提示した。アプローチ法は施設の性格や,担当者の置かれた状況によっても異なるだろう。各PLANで示された視点や考え方を知ることで,トラブルリスクが高いアウェイ環境での気道管理について幅を広げるきっかけになれば幸いである。
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