症例カンファレンス
ALS患者の絞扼性イレウス
小山 行秀
1
,
津崎 晃一
1
,
須田 智
2
,
奥谷 圭介
3
,
澤田 敦史
4
,
上田 桂子
5
,
池崎 弘之
5
Keisuke OKUTANI
3
,
Atsushi SAWADA
4
,
Keiko UEDA
5
,
Hiroyuki IKEZAKI
5
1医療法人社団こうかん会日本鋼管病院 麻酔科
2日本医科大学 脳神経内科
3美摩病院 麻酔科
4札幌医科大学 麻酔科学講座
5かわぐち心臓呼吸器病院 麻酔科
pp.747-762
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202037
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筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の周術期管理は,エビデンスが乏しく不明点が多い。ALS患者の麻酔管理に関して,肺機能検査も含めた十分な術前評価および詳細なALSの病状把握が行える予定手術についての報告は散見されるが,緊急手術症例の周術期管理報告はほとんど見当たらない。
今回は,詳細が不明なALS患者の絞扼性イレウスの緊急開腹手術である。時間的制約もあり,予定手術のように十分な術前検査が行えず,患者の現在のALSの病状も十分に把握できない状況で,麻酔管理,術後管理およびリハビリテーションまでのプランを立てることになった。「他院でフォロー中のALS患者が絞扼性イレウスで救急外来に来てるので,今から緊急開腹手術をお願いします!」と外科医から突然連絡が来たらどうするか? 読者も考えてみてほしい。
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